法定雇用率の達成に向けて、障害者雇用の外部委託を検討していませんか?
本記事では、外部委託の仕組みや広がる背景、導入するメリット・デメリット、違法性に関する懸念点まで徹底解説します。
この記事を読めば、導入の流れや注意点、自社に合ったサービス選びのポイントが明確になり、障害者雇用の課題をスムーズに解決できます。
この記事を読むと分かること
- 障害者雇用の外部委託とはどんな仕組み?
- 外部委託にはどのようなメリット・デメリットがある?
- 導入時に注意すべきポイントは?
そもそも障害者雇用の外部委託とは?
近年、障害者雇用の課題解決策の一つとして外部委託サービスが注目を集めています。
まずは、障害者雇用の外部委託とはどのようなものなのか、その基本的な仕組みや背景について分かりやすく解説します。
障害者雇用の外部委託とは?主な仕組みと特徴
障害者雇用の外部委託とは、企業が障がい者を直接雇用しながら、勤務場所の提供や業務管理、定着支援などを外部の専門事業者に委託する仕組みです。
企業の業務を外部に委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)やアウトソーシングと似ていますが、障がい者との雇用契約は企業が直接結ぶ点が大きな特徴です。代表的なサービスには、サテライトオフィス型や農園型(農業型)があります。
この仕組みでは、実際の勤務場所として外部事業者が運営するオフィスや農園を利用し、現地スタッフが業務指導や体調管理、定着支援などを行います。そのため、自社内に適した業務が少ない場合や、受け入れ体制の整備に不安がある場合でも障害者雇用を進めやすい点が魅力です。
近年では、専門事業者のノウハウを活用しながら障害者雇用を推進できる方法として、多くの企業から注目を集めています。
障害者雇用の外部委託が広がる背景
障害者雇用の外部委託が広がっている背景には、主に3つの理由があります。
まず1つ目は、法定雇用率の引き上げです。民間企業に求められる障がい者の雇用割合は年々高まっており、2024年4月には2.5%、2026年7月には2.7%へ引き上げられる予定です。そのため、多くの企業が障害者雇用の体制づくりを急いでいます。
2つ目は、社内で障害者に任せる業務を見つけることが難しい点です。特にIT企業や専門性の高い業種では、継続的に取り組める業務の切り出しに悩むケースが少なくありません。外部委託サービスを活用すれば、農作業や軽作業など、働きやすい環境や業務を用意できるため、雇用を進めやすくなります。
3つ目は、障害者採用の競争激化です。都市部では採用競争が年々激しくなっており、自社だけで人材を確保することが難しくなっています。そこで、地方に展開するサテライトオフィスや農園を活用し、地域の人材と企業をつなぐ仕組みが注目されるようになりました。こうした背景から、障害者雇用の外部委託を導入する企業が増えています。
課題解決につながる!障害者雇用を外部委託するメリット!
障害者雇用を進めたいものの、採用や受け入れ体制に不安を感じている企業も多いのではないでしょうか。
ここでは、障害者雇用を外部委託することで得られる主なメリットについて解説します 。
法定雇用率の未達成による納付金リスクの回避
障害者雇用を外部委託する大きなメリットの一つが、法定雇用率の達成を進めやすくなることです。
法定雇用率を満たせない場合、障害者雇用納付金の負担が発生し、状況によっては行政指導や企業名公表の対象となる可能性もあります。
外部委託サービスを活用すれば、障害者雇用をスムーズに進めやすくなり、金銭的な負担や企業イメージの低下といったリスクの軽減にもつながります。
障害者の採用や育成にかかるコストと手間の削減
企業が障がい者を直接雇用する場合、採用活動だけでなく、業務の選定や受け入れ体制の整備、入社後の定着支援まで多くの時間と労力が必要です。特に、障害者雇用の経験やノウハウが十分でない企業にとっては、大きな負担となることも少なくありません。
外部委託サービスを活用すれば、採用支援はもちろん、障害特性に応じた業務の設計や日々のサポート、定着に向けたフォローまで専門スタッフが対応します。そのため、企業側の負担を軽減しながら障害者雇用を進めることができ、採用後のミスマッチや早期離職の防止にもつながります。
バリアフリー環境やサポート体制の用意が不要
障がい者を自社で受け入れる場合、バリアフリー設備の整備や、障害特性に応じた合理的配慮の提供が必要になります。企業によっては、オフィスのレイアウト変更や設備の導入が必要となり、時間やコストの負担が課題になることもあるでしょう。
一方で、サテライトオフィス型や農園型などの外部委託サービスを利用する場合、勤務先となる施設は委託事業者が管理・運営しています。施設はあらかじめバリアフリー環境が整備されているほか、専門スタッフによるサポート体制も整っているため、企業が一から環境を整備する必要はありません。
そのため、設備投資や人的リソースに不安がある企業でも、障害者雇用をスムーズに始めやすい点が大きなメリットです。
障害者雇用を外部委託するデメリットと懸念点
障害者雇用の外部委託には多くのメリットがある一方で、導入前に理解しておきたいデメリットや注意点もあります。後悔のない選択をするためにも、事前に把握しておくべき懸念点を確認しておきましょう。
社内に障害者雇用のノウハウが蓄積されにくい
障害者雇用の外部委託では、日々の業務管理や指導、定着支援の多くを委託事業者が担います。そのため、企業側に障害者雇用に関する知識やノウハウが社内に蓄積されにくいという側面があります。
その結果、将来的に自社内で障害者雇用を進めたいと考えた場合でも、受け入れ体制の整備や指導方法、定着支援の進め方などを一から構築しなければならない可能性があります。
長期的に障害者雇用を推進していくためには、外部委託を活用しながらも、社内で経験や知識を蓄積していく意識を持つことが大切です。
委託費用や管理コストが継続的に発生する
外部委託サービスを利用する場合、障がい者の人件費(給与)だけでなく、委託先企業に対して農園や作業スペースの利用料、サポートスタッフの人件費、管理費などの委託コストが毎月継続的に発生します。
自社で直接雇用してオフィスで業務を行ってもらう場合と比べ、外部委託は初期費用や月々のランニングコストが高額になるケースが少なくありません。
法定雇用率の達成状況とコストのバランスを慎重にシミュレーションする必要があります。
外部委託は違法なのかという世間の評判や批判リスク
障害者雇用の外部委託には多くのメリットがありますが、一方で課題や懸念点も指摘されています。導入を検討する際は、メリットだけでなく、こうした意見についても理解したうえで判断することが大切です。
例えば、外部委託サービスの中には、自社の事業とは異なる業務を外部施設で行うケースがあるため、「法定雇用率を達成するためだけの仕組みではないか」「実質的な雇用代行ではないか」といった批判的な意見が出ることがあります。
また、厚生労働省は障害者雇用の本来の目的である「職業を通じた社会参加」の観点から、外部委託サービスの利用実態を注視しています。そのため、今後の制度改正やガイドラインの見直しによって、運用ルールが変更される可能性もあります。
こうしたリスクを踏まえたうえで、外部委託を手段の一つとして活用することが重要といえるでしょう。
障害者雇用の外部委託を導入する流れをわかりやすく解説
障害者雇用の外部委託をスムーズに進め、導入後のミスマッチやトラブルを防ぐためには、計画的な準備が必要です。
ここでは、検討開始から実際の運用開始までに必要なプロセスを3つのステップに分けて解説します。
外部委託で解決したい課題を明確にする
まずは、自社が障害者雇用において抱えている課題を整理します。「社内に切り出せる業務がない」「障害特性に合わせた指導や管理ができる人材が不足している」「オフィス環境のバリアフリー化が難しい」など、課題によって選ぶべき委託サービスが異なるためです。
課題を明確にした上で、外部委託によって法定雇用率の速やかな達成を目指すのか、長期的な定着支援を重視するのかといった、導入の目的とゴールを社内で共有しておくことが重要です。
自社に合った外部委託サービスの比較・検討
次に、外部委託サービスを提供する事業者の比較・検討を行います。主なサービス形態には、農業に従事する農園型や、専用の就業スペースを利用するサテライトオフィス型などがあります。
比較の際は、初期費用や月額の管理コストだけでなく、事業者のこれまでの支援実績、定着率、常駐する専門支援員(ジョブコーチなど)のサポート体制を十分に確認しましょう。
また、契約前に実際の働く現場を見学し、就労環境や安全衛生面が適切に管理されているかを目で見て確かめることが大切です。
契約・導入後の運用体制を整備する
委託先を決定したら、具体的な契約手続きと導入に向けた体制整備を進めます。対象となる障がい者の採用選考においては、委託先事業者と連携しながら、自社の求める人物像や業務適性を考慮して面接を行います。
採用決定後は、雇用契約の締結や社会保険の手続きを進めると同時に、導入後の運用ルールを策定します。日々の業務報告のフロー、体調不良時の連絡体制、自社の人事担当者と現地の支援員との定期的な面談機会の設定など、入社後のフォロー体制を事前に構築しておくことで、早期離職を防ぎ、安定した雇用を継続できます。
【重要】障害者雇用を外部委託する際の注意点
障害者雇用の外部委託は、単に費用を支払えば解決するというわけではありません。
ここでは、導入前に必ず押さえておくべき2つの注意点を解説します。
外部委託だけでは法定雇用率を満たせない場合がある
外部委託サービスを利用する場合、最も注意しなければならないのは「自社と障害者との間に直接の雇用契約が存在しているか」という点です。
委託先の運営会社が障害者を雇用し、自社は単に業務委託費を支払っているだけという契約形態では、自社の法定雇用率にカウントすることはできません。
また、厚生労働省は、いわゆる「障害者雇用代行ビジネス」に対して指導を強化しています。形式上は直接雇用契約を結んでいても、業務の指示や管理をすべて外部に丸投げし、自社としての雇用実態や適切な業務指導が行われていないと判断された場合、障害者雇用として認められないリスクがあります。
国が定めるガイドラインを遵守し、自社が主体性を持って雇用・管理に関与できる体制を整えることが不可欠です。
ファーマーズマーケットで解決!農業型障害者雇用の魅力
こうした課題に対する解決策として、選ばれているのがファーマーズマーケットの農業型障害者雇用支援サービスです。障害者雇用を進めたいものの、「何から始めればいいか分からない」「受け入れ体制に不安がある」と悩む企業でも、採用から定着まで一貫したサポートを受けながら安心して取り組めます。
ファーマーズマーケットの大きな特徴は、企業と障害者が直接雇用契約を結ぶ仕組みを採用していることです。そのため、法定雇用率の達成を目指しながら、企業が雇用主として責任を持って障害者雇用に取り組めます。
また、16年以上にわたり障害者雇用を支援してきたノウハウを活かし、採用前の実習や面接、専門スタッフによる日々のフォローまでサポートしており、実際の職場環境を事前に確認できるため、採用後のミスマッチを防ぎやすい点も魅力です。
法定雇用率の達成だけでなく、「長く活躍できる障害者雇用」を目指したい企業にとって、心強いパートナーとなるサービスです。
初期費用、設備投資も0円なので、障害者雇用の進め方に迷ったときにはぜひ一度お気軽にご相談ください。
まとめ
障害者雇用の外部委託は、法定雇用率の達成や採用・育成コストの削減に有効な選択肢です。特にバリアフリー環境の整備やサポート体制の構築が難しい企業にとって、大きなメリットがあります。しかし、社内にノウハウが蓄積されにくい点や、一部で批判的な意見がある点などのデメリットも理解しておく必要があります。
外部委託を成功させるためには、自社の課題を明確にし、農業型などのサービス特徴を正しく把握した上で、適切な運用体制を整えることが重要です。



